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東京の山・神奈川の山・関東周辺の山を夫婦で「気ままに山歩き」登山・ハイキング・トレッキングの山行記録です。

沼津アルプス・大平山~鷲頭山~徳倉山沼津アルプス・大平山~鷲頭山~徳倉山

沼津アルプス・大平山~鷲頭山(392m)~徳倉山
平成28年(2016)2月26日(金)2名

     

多比~大平山~鷲頭山~徳倉山~香貫台入口のGPS軌跡
最後の香貫台入口バス停付近で道間違えしています。

沼津駅南口7番バス乗り場9:00発の多比行きは30分ほどかけて多比に到着した。バスが来た道を100mほど戻った突き当りに多比口峠登り口の標識がある。

多比バス停から少し戻ったところの多比口峠登り口の標識

舗装道をしばらく登り次第に海のほうが見えてくる。要所に標識があり舗装道から山道に変わる。50分近くかけて登ったところが多比口峠で先ずは大平山へ向かうことにする。岩のゴロゴロした急坂ですぐに左側の富士山方面の展望が開ける。沼津アルプスで富士山を見るのはなかなか難しく過去7~8回来ているのだがまだ1~2回しか見ることができていない。今日も早朝の車窓からは真っ白い富士山が見えていたが、こうやって登ってきて時間も10時を過ぎると雲に隠れてしまっている。ここの富士山はなんとせっかちなのだろう。朝の早い時間なら見える可能性が高いことから、富士山を見るならば香貫台から登り始めたほうがいいのかもしれない。

多比口峠から大平山に向かうところから見た愛鷹蓮峰

大平山は一部開けているだけで展望はほとんどない。広場の真ん中に大きな桜の木がある。日当たりの良いところでしばらく休憩してから下ることにする。下り始めるとバスで一緒だった5人のおじさんグループと行きかう。なんでも大平山から先の奥沼津アルプスを歩くらしい。

ウバメガシの尾根を歩く

多比口峠に戻り鷲頭山を目指して歩く。岩っぽい尾根道で周辺はウバメガシの林となっている。ウバメガシは樹高4~5mほどでかなり密生している感じだ。独特の雰囲気のある尾根で沼津アルプスのハイライトといってもいい場所だろう。ウバメガシの尾根はしばらく続くがやがて下るにつれて次第になくなる。


ウバメガシの岩尾根

鷲頭山へ登る途中から箱根連山が見えた

ウバメガシの岩尾根が終わり多比峠へ下る途中で展望が開けるところがある。相変わらず愛鷹連峰の奥にある富士山は雲に隠れたままだ。ここからは愛鷹連峰の右側に箱根連山がその姿を見せていた。写真は左端の金時山、緩やかな明神ヶ岳、少し離れて箱根の最高峰神山とその右に駒ヶ岳が見えていた。駒ヶ岳にはロープウエーの駒ヶ岳頂上駅も確認できた。

鷲頭山山頂

多比峠からは登りの連続となり標高差百数十メートルほどの登りで開けた鷲頭山の山頂に到着する。珍しく先着の登山者は一人もいなかった。12時も近いのでここでお昼の休憩にする。休憩している間に中高年の男女のペア一組と単独の中年男性が登ってきた。鷲頭山は海側が少し開けている程度で富士山方面は見えない。記念撮影をしてから先へ進むことにする。鷲頭山から急な斜面を標高差60mほど下ると小鷲頭山だ。

小鷲頭山山頂からの駿河湾

小鷲頭山からは海岸方面の展望が得られる。写真中央の緑地は沼津御用邸記念公園で、その手前左に大きな建物のKKR沼津はまゆう(沼津保養所)が見える。また上部の弓なりの海岸は松林で有名な千本浜です。沼津御用邸は昭和44年12月6日に廃止になるまで、昭和天皇をはじめ皇室の方々に利用されてきました。その後は沼津御用邸記念公園として利用されています。参考:沼津御用邸の沿革/沼津市


小鷲頭山山頂からの富士山と手前は愛鷹連峰

小鷲頭山からは富士山が見えるのだが、ほんの少しだけ姿を現してくれた。これが今日一番の富士山の姿だ。富士山の下には愛鷹山や位牌岳などの愛鷹連峰が見えている。小鷲頭山からは急な斜面を標高差100mほど下る。しっかりとしたロープが張られているので特に危険なところはないがスリルと緊張を強いられる。下りきったところに中将さん(平重衡:たいらのしげひら)の岩壁がある。ここからは緩やかな下り登りとなり志下峠、馬込峠を越えていく。

志下山へ向かう途中からみた鷲頭山(左)と小鷲頭山(右)

ここへ到着するまで鷲頭山が何度も見えていたのだが、志下山へ登っていく途中からの眺めが一番素晴らしい。このあたり尾根の周辺は低い灌木で日当たりが良く展望もすこぶる良い。歩いてきた山を眺め海を眺めながら歩ける、ウバメガシの岩尾根と並ぶ沼津アルプスのハイライトと言ってもいい。

志下山付近から光る海

中央左が千本浜と中央右が沼津市の中心地(沼津駅周辺)

志下山を越えて志下坂峠へ下ると再びきつい登りがやってくる。長い登りを越え緩やかな尾根を歩いていくと「象の背282m」の標識がある。今朝バスで多比へ向かう途中に見えた象の形をした山の一番上を歩いているのだと実感する。

マメヅタ(豆蔦)

登りはじめの土手や徳倉山の手前の樹木にマメヅタが生えていた。マメヅタは樹木や岩に茎をはわせる着生植物で独特の丸い葉をつけるシダ植物だ。山間部ではごく普通に見られ樹木や岩にも着生する。山間の地では道路沿いでも出現するし車道の法面のコンクリートなどにも見られることがある。マメヅタは葉が小さいという意味なのか、またはマメのような形の葉という意味なのか?良く見かけるシダ植物とは思えないような質感と形である。


徳倉山標識の後ろの富士山は最後まで見られなかった

象の背から緩やかに下ったかなり先に香貫台入口への分岐があり、徳倉山の登りが待ち構えていた。徳倉山の登りでは矢張りロープが張られているが直登である。沼津アルプスではいわゆるジグザグの登山道はほとんどない。山体自体が小規模なのでジグザグの山道を造れないのかもしれない。それなので急坂の直登コースである。徳倉山は登り切ると富士山方面が開けていたがやはり雲に隠れていた。香貫山方面から若い女性二人が登ってきたが富士山方面を見て残念がっていた。しばらく休憩してから彼女たちは戻っていった。我々も元の道へと下る。

香貫台入口分岐からの下りは比較的緩やかなのでロープはなく竹の手すりが設置されていた。標高差200m位を下って住宅地に入り車道を右折する。100mほど進むと標識がありバス停へは右折の図がある。標識に従って下ってみたが何かおかしい気がして元の広い道路を直進する。途中で会ったおばあさんに「バス停はどこですか?」と聞いてみるとどうやら先ほどの標識のほうが正しいらしい。それでもこの先にバス停があるらしいので聞いた通りに進んでみる。もう一人出会ったおじいさんにも聞いて少し歩いてみるが見つからないので引き返すことにした。元の標識のところに戻り、標識の示す方向に下って行く。3~4百メートル先に車道があり香貫台入口バス停があった。普通なら間違えようがないが、「大通りを直進する」という先入観があって標識を無視して先に進んでしまった。


バスルート検索サイトのご紹介
バス停がどこにあるのかYahoo地図やGoogleマップで調べた人も多いと思います。これらの地図サイトではバス停の位置は載っていますがバス停名が記入されていません。下記の検索サイトでは全国各地のバス停が国土地理院の地形図に落とし込んであります。膨大なデータを大変な労力をかけて作られています。この地図を印刷していけば今回の道迷いはなかったと思います。初めてのバス停を利用する時はこのサイトで確認し印刷していくことをお勧めします。

余談
香貫台入口バス停から沼津駅に向かうバスに乗る。時間帯によって反対側のバス停を利用するようになっている。どうやら時間帯によってルートが変わる市内循環バスのようである。バス停の一つに象山(ぞうやま)や象山入口というのがあった。地元の人はこの徳倉山(とくらやま)を古くから象山と呼んで親しんでいるようだ。海岸のほうから沼津アルプスを見るとまるで象が寝そべっているように見える。香貫台から徳倉山にかけてが象の鼻。徳倉山が象の頭。象の背(282m)から志下坂峠にかけてが象の背中のように見えます。参考:沼津アルプス象山ハイキング、沼津アルプス/沼津市観光WEB

コースタイム 歩行4時間20分 距離9.53km 累積の登り下り±952m
沼津駅(バス)~9:28多比9:33→10:21多比口峠→10:35大平山10:45→10:55多比口峠→11:52鷲頭山12:20→小鷲頭山→13:15志下山→13:32志下坂峠→14:15徳倉山14:25→(途中道間違い、ロスタイム25分)→15:20香貫台入口バス停(バス)~沼津駅

過去の沼津アルプスの記録です。
H26/03/09沼津アルプス・鷲頭山~香貫山 多比から黒瀬までの北行
H22/01/06東海・沼津アルプス~奥沼津アルプス 黒瀬から奥沼津アルプス踏破
H20/01/09東海・沼津アルプス 多比から沼津駅までの北行

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